スポーツテックとは?2023年活用事例とメリット、将来性を解説
(※この記事は、2023年3月7日に更新されました。)
スポーツリーグ運営者、コーチや監督の中には、
「スポーツにテクノロジーを取り入れてみたい!」
「もっと効率良くチームを管理したい」
とお考えの方はいらっしゃいませんか?
本記事では、スポーツテックとは?に対する答えから、スポーツテックの市場規模、種類、事例などについて解説します。
最後まで読んでいただければ、スポーツにテクノロジーを取り入れるメリットやが具体的にイメージできるでしょう。
スポーツテックとは?
スポーツテックとは、スポーツ分野においてある目標を達成するための手段のことです。
その語源は、「Sports」と「Technology」を組み合わせたものです。
身体を使った技術や従来のスポーツ器具、パフォーマンス向上のための仕組みなどが例として挙げられます。
具体的にはスマートウォッチやフィットネスアプリ、スポーツ用品のIoT化などにテクノロジーが使われています。
このようにスポーツのパフォーマンスやトレーニング効果を高めることができるだけでなく、健康やフィットネスへの利点もあるため注目されています。
スポーツテックの市場規模や将来性
現在のスポーツ庁の目標は、スポーツ市場を拡大し、その収益をスポーツ環境の改善に還元し、スポーツ参画人口の拡大につなげるという好循環を生み出すことです。
そういった背景があり、国内において、スポーツ庁がスポーツの市場規模を2015年の5.5兆円から2025年に15.2兆円にまで拡大させることを計画しています。 また、スポーツテック市場には、スポーツ用品メーカーだけでなく、IT企業やヘルスケア企業など様々な企業が参入しており、競争の激化が予想されます。そのため、今後も産業への期待と注目は益々高まっていくでしょう。
参考:スポーツの成長産業化(第3期スポーツ基本計画)
スポーツテクノロジーの種類3つ
ここからは、代表的な3つの種類について解説していきます。
スポーツテックとは具体的に何を指すか解説するので参考にしてください。
1.スマートウォッチやアクティビティトラッカー
スマートウォッチやアクティビティトラッカーは、身につけている人の運動量や健康状態を計測するウェアラブルデバイスの一種です。
加速度計や心拍数計が内蔵されており、運動や健康状態を計測し、スマートフォンやタブレットなどのデバイスと連携して、計測結果を表示したり、運動目標を設定したりすることができます。
これらのデバイスで計測できるものの例としては
・歩数
・心拍数
・消費カロリー
・睡眠時間
・血圧
などがあります。
これらの情報をトラッキングすることで病気を予防するための健康管理をサポートしてくれます。
また、アプリと連携することで、どこでどれくらいの距離を走ったか地図上で可視化することも可能です。
都市部だけでなく、山でのウォーキングなども計測できるものもあります。
参考:iTouchアクティビティトラッカーで運動習慣をより良いものへ
2.スポーツ用品のIoT化
スポーツ用品のIoT化とは、スポーツ用品にセンサーや通信機能を組み込み、データを収集・分析することで、より効果的なトレーニングや スポーツ のパフォーマンスの向上を図る取り組みを指します。
具体的には、野球ボールやサッカーなどのボールにセンサーを内蔵し、プレーヤーの動きやボールの軌跡を計測することができます。
また、ランニングシューズにセンサーを内蔵して、走行中のデータを計測することも可能です。
参考:ワールドカップで審判支援「IoTボール」のスゴイ仕組み/世界のフットボールテック(1)
3.バーチャルトレーニングシステム
バーチャルトレーニングシステムは、仮想現実技術(VR)や拡張現実技術(AR)を活用して、リアルな環境を再現し、トレーニング効果を高めるシステムです。
選手は仮想現実環境で本番さながらの状況をシミュレーションし、リアルなトレーニング効果を得ることができます。
過去、自身が好調だったときのパフォーマンスを再現することで、現状のどこに問題があるかなど、効率的なパフォーマンス分析も行えるでしょう。
参考:NTTデータ:VR技術を用いたプロ野球選手向けトレーニングシステムを海外展開
スポーツテクノロジーがもたらす3つのメリット
ここでは、スポーツテックが人々にもたらす3つのメリットについて解説します。
1.トレーニングの成果を把握できる
スポーツテックを活用することで、トレーニングの成果を把握することが可能です。
たとえば、スマートウォッチやアクティビティトラッカーは、運動量や消費カロリーを計測し、目標に達したかどうかを把握することができます。
これらのデバイスを使うことで、トレーニングの効果を定量的に測定し、目標達成のためのアプローチを調整できるでしょう。
また、スマートフォンアプリを用いて、トレーニングの強度・頻度・期間などを最適化することも可能です。
トレーニングの成果を定量的に把握し、より効率的なトレーニング方法を見つけられます。
2.カスタマイズされたフィードバックが得られる
トレーニング中に様々なデータを収集し、その情報を分析することで、個人に合わせたフィードバックを得られます。
たとえば、スポーツ用品のIoT化により、選手の動きや筋肉の使い方、負荷のかかり方などが計測可能です。
この情報を基に、トレーナーやコーチが個人に合わせたアドバイスや改善点を提供できます。
そのため、個人の課題や弱点に直接アプローチすることができ、より効率的なトレーニングが可能となるでしょう。
3.健康やフィットネスに役立つ情報を得ることができる
スポーツテックにより、健康やフィットネスに役立つ情報を得ることで健康管理ができます。
例えば、スマートウォッチから心拍数・血圧・体温・血中酸素濃度などを測定したり、睡眠を計測し、眠りの深さや質などを記録したりと、日々の健康状態を把握することができます。
また、運動時の姿勢や動作などのデータを収集・分析することで正しいトレーニング方法を見つけたり、怪我の予防などに役立てたりすることもできます。
【2023年】スポーツテクノロジーの最新事例3つ
ここからは、スポーツテックを活用したビジネスにおける最新事例について解説します。
1.水泳用のゴーグルにARディスプレイを内蔵
アメリカのスポーツテック企業であるFormの「 Form Swim Goggles」は水泳用のゴーグルにARディスプレイを内蔵することで、スイマーにとって重要な情報をリアルタイムで表示することを可能にしました。
このゴーグルはオンボードコンピューターを搭載しており、スイム中のタイムや距離、ストロークレート、ストローク数など、スイマーにとって重要な情報を水泳中に確認できます。
あらかじめ自分が設定したストローク数などと現状を比較することで、水泳中に自分と勝負することでパフォーマンスの向上に期待できるでしょう。
2.アスリートの動きを骨格点から分析
株式会社アクロディア 、KDDI株式会社 、株式会社KDDI総合研究所は、スポーツIoTプラットフォーム「アスリーテック」をベースに、投手の投球パフォーマンス診断や投球フォーム解析ができる新たな機能「アスリーテックラボ」を開発しました。
具体的には、ボールから取得した球速や回転数のデータを同世代選手と比較し個人の投球偏差値を確認することができる「パフォーマンス診断機能」があります。
また、スマートフォンアプリで撮影した投球動画から全身65カ所の骨格点を抽出して投球フォームを解析できる「投球フォームチェック機能」もあり、誰でも自身の投球フォームを改善することが可能です。
3.プレーの可視化により審判を補助
ソニーグループが提供するホークアイ(Hawk-Eye)は、プレーをテクノロジーで可視化することにより、公平性や安全性を高めています。
主な特徴は2つあり、ボールトラッキングとビデオリプレイ技術です。
ボールトラッキングはテニスのイン・アウト判定や、サッカーのゴール判定などで導入されており、2022年のワールドカップでも注目を浴びました。
ビデオリプレイはサッカーのVARやラグビーのTMOなどのビデオ判定サポートシステムで採用されており、テクノロジーを活用してプレーの公平性に貢献しています。
これからのスポーツテックの市場規模拡大に期待!
本記事では、スポーツテックの概要や市場規模、3つの種類などについて解説してきました。
スポーツテックは、スポーツやフィットネス分野で使われるテクノロジーを指します。
スポーツ庁がスポーツの国内市場規模を2025年に15.2兆円にまで拡大させる見込みのため、今後も成長を続けていくでしょう。
最新事例では、個人でも野球の投球フォーム分析をスマホアプリで確認できるなど、身近な存在になりつつあることがわかりました。
そのため、今後のスポーツテックの市場拡大に期待しましょう。
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