スポーツDXとは?事例と課題をわかりやすく解説

スポーツDXとは?事例と課題をわかりやすく解説

(※この記事は、2023年2月28日に更新されました。)

昨今、スポーツ界のDXが注目されています。スポーツビジネスに興味がある方の中には、

「スポーツ界のDX事業にはどのようなものがあるのか」

「スポーツ界のDXの今後の展望を知り、参入すべきか参考にしたい」

とお悩みの方もいらっしゃるのではないでしょうか。

本記事では、スポーツ界のデジタル化の概要、活用事例、メリットについて解説します。

最後まで読んでいただくと、今後のスポーツDXの課題や、それを乗り越えた先にあるスポーツDXの展望が理解できます。

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スポーツ業界のDXとは?


スポーツ業界のDXとは?

スポーツDX(デジタルトランスフォーメーション)は、スポーツ競技やスポーツビジネスにおいてデジタル技術を活用し、プロセスや価値を改善することを指します。

スポーツ産業のデジタル化の具体的な例は、以下です:

・センサーテクノロジー
・ビッグデータ解析
・AIやVRなどの技術を活用した選手のパフォーマンス向上
・試合の質の向上
・ファンエンゲージメントの向上

などが挙げられます。

スポーツ業界のデジタルトランスフォーメーションによって、スポーツ競技のレベルアップや、スポーツビジネスの市場拡大、業務効率の改善などが期待されています。

またDXは、スポーツ産業がグローバル化し、新たなビジネスチャンスが生まれる中で、競争優位を持つための重要な要素となっています。

DXを推進するスポーツ基本計画とは?


DXを推進するスポーツ基本計画とは?

引用:スポーツ庁

文部科学大臣の定めるスポーツ基本計画は、今後のスポーツ施策のあり方を示す需要な指針であり5年ごとに改定されます。

2022年3月25日に令和8年度まで運用されるスポーツ基本計画(第3期)が策定されました。(スポーツ庁のホームページより基本計画の本文を確認することができます。)

以下の二つがポイントです。

  • 東京2020オリンピック・パラリンピック競技大会のレガシーの継承・発展

  • スポーツの価値を高めるための3つの視点

2つ目の「スポーツの価値を高めるための3つの視点*」の一つに、スポーツを「つくる/ はぐくむ」というものがあり、その取り組みの中スポーツとデジタル技術を組み合わせて新しいビジネスモデルやスポーツ機会を創出するというものがあります。

このように、現在日本では国をあげてスポーツのデジタル化、デジタル技術の開発に取り組んでいます。

*スポーツで「あつまり、ともに、つながる」

*スポーツに「誰もがアクセスできる」

スポーツのDX事例3選


ここでは、デジタル化の事例3選について解説します。

現在、スポーツ業界のどんな分野がデジタル化されているのか見てみましょう。

1.センサーテクノロジーによるデータ収集

1.センサーテクノロジーによるデータ収集

センサーテクノロジーを利用して、選手のパフォーマンスデータを収集することが可能です。

例えば、野球では、野球ボールに対して、IoT技術を活用し、球速・回転数・球種が計測できます。

IoT野球ボールには、「3軸加速度センサー」「3軸地磁気センサー」「3軸角速度センサー」が内蔵されており、球速・回転数・球種・最大加速値・回転軸などの計測が可能です。

ボールを投げるとこれらのセンサーが投球データを測定する仕組みになっています。

このようにスポーツ用品にセンサーテクノロジーを搭載することで、データ収集が行え、選手のパフォーマンス向上に役立っています。

2.ビッグデータ解析による戦術分析

2.ビッグデータ解析による戦術分析

スポーツ競技において、ビッグデータの解析を活用することで、試合中の戦術分析が可能です。

例えば、ボールの動きをリアルタイムでトラッキングし、選手のポジションや動き、パスの傾向などを解析することができます。

従来、サッカーやバスケは、ボールや人が目まぐるしく動くことから、データ化することが難しいと言われてきました。

しかし、選手やボールの動きをトラッキングするカメラを導入することで、各選手の走行距離やスピードなどのデータ収集が可能になっています。

それらの情報を活用し、戦術分析に活かすことで勝率の高い戦術を練ることが可能になるでしょう。

3.VRによる視聴体験の向上

3.VRによる視聴体験の向上

スポーツ競技の観戦体験を向上させるために、VR(バーチャルリアリティ)技術を利用して、遠隔地からでも臨場感のある観戦体験を提供することができます。

例えば、格闘技ではVRチケットを購入することで、リングサイドから試合を観戦できます。

VRの活用により、スポーツ競技場を360度で見渡すことができます。

視聴者はあたかも会場のリングサイドで、選手のコーチのような目線で視聴可能になり、臨場感のある試合視聴体験ができるでしょう。

スポーツのDXがもたらす3つのメリット


スポーツDXがもたらす3つのメリットについて解説します。選手・ファン・ビジネス、それぞれの観点から解説するのでチェックしてみてください。

1. 選手のパフォーマンスの向上

1. 選手のパフォーマンスの向上

選手のパフォーマンスデータを収集し、分析することで選手のパフォーマンス向上につながります。

パフォーマンスデータから個々の選手の強みや改善点を把握できます。

客観性のあるデータから個別にトレーニングプログラムの最適化や、コーチングの改善が可能です。

選手も自分の傾向がデータにて証明されるため、納得感やモチベーションを保ってトレーニングに望めるでしょう。

プロ選手だけでなく、若い選手も幼少期からデータに基づいたトレーニングを行うことで、スポーツ業界のパフォーマンスの底上げに期待できます。

2. ファンエンゲージメントの向上

2. ファンエンゲージメントの向上

DXによってファンが、よりスポーツに近づくことができます。

例えば、アプリケーション開発によるリアルタイム情報提供や、VR技術を利用した臨場感のある観戦体験などが可能となり、ファンエンゲージメントの向上につながります。

技術が発展することで、会場に行かずとも自宅や好きな場所でスポーツの観戦が可能です。

他には、観戦会場で配布されるARグラスを装着すると出場している選手の情報やプレイ実績を確認ができ、より選手を知った状態で観戦ができるでしょう。

3. ビジネスチャンスの拡大

3. ビジネスチャンスの拡大

デジタルトランスフォーメーションにより、新たなビジネスチャンスが生まれます。

例えば、データ分析によるスポーツ振興くじ(toto)や、ファン向けのスポーツグッズ販売などが挙げられます。

スポーツにおいてビッグデータやAIの活用がメジャーになっていないことから、スポーツやスポーツ関連事業におけるビジネスチャンスの拡大に期待できるでしょう。

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スポーツ業界のDX課題


スポーツ業界のDX課題

今後の期待が高まるスポーツ産業のデジタル化ですが、便利な一方で課題も見えてきています。

ここではデジタル化に関する課題3つを解説します。

ビジネスに展開する際の課題に該当するのでしっかりチェックしていきましょう。

1.データの品質や信頼性の問題

データは、その品質や信頼性について問題が生じることがあります。

選手が絶えず動き続けているため、センサーが正確に動きをデータ化できていないことや、データ収集の際に誤った情報を取り込んでしまうこともあり得るでしょう。

スポーツDXにおいてセンサーなどのIoT機器を導入する際には、しっかりと検証が行われてているか、検証結果は信頼性が高いものかを確認するようにしましょう。

2.選手のプライバシーや倫理的な問題

またデータは、選手・チーム・企業の個人情報を含むことがあります。

そのため、プライバシーや倫理的な問題が生じることもあり得るでしょう。

デジタル化に取り組む際には、個人情報を扱う意識を持つことが重要です。

個人情報を扱うことは企業経営にリスクをもたらすおそれもあります。

そのため、データの使用や共有にあたっては、適切なルールや規制が必要など、プライバシーガバナンスの整備が大切になるでしょう。

3. 人材の不足

使用されるデータは多岐にわたり、それを組み合わせて分析することが求められます。

そのため、高度な統計学や機械学習の知識があるデータサイエンティストの人材が必要不可欠です。

データサイエンティストはスポーツDX分野だけでなく、一般企業においても必要な人材であることから、高い人件費も課題の1つとなるでしょう。

スポーツ界のデジタル化:今後の展望


これらの課題を乗り越えた先には、スポーツDXの明るい未来が待っているでしょう。

ここでは、今後の展望を3つ解説します。

1.AI技術の活用の拡大

1.AI技術の活用の拡大

スポーツDXにおいてAI技術の活用が拡大されることにより、より高度な分析や予測が可能となります。

例えば、自動解析技術を用いたスポーツの戦術分析や、人工知能を活用した選手のパフォーマンス分析などが可能になります。

また、現在はコーチの知識や経験から、選手へのアドバイスが行われています。

今後はAIによるコーチングが行われ、現在のコーチはAIからのアドバイスを選手に伝わりやすいように伝える役目に変わっていくかもしれません。

今後はメジャースポーツを中心に、さらにAI技術を活用した取り組みが推進されていくでしょう。

2.スポーツとエンターテインメントの融合

2.スポーツとエンターテインメントの融合

スポーツDXによって、より観客に向けたエンターテインメント性の高い試合展開が可能となります。

例えば、VR技術を用いた臨場感のある観戦体験や、AIによる選手の顔認識技術を利用したゲーム感覚のイベントなどが増加することが予想されます。

また、現実のスポーツだけでなく、「eスポーツ」も国内外を含めて人気が高まっていくでしょう。「eスポーツ」はスポーツゲームだけでなく、シューティングゲームや対戦格闘ゲームなども含み、ジャンルは広いです。

これからはスポーツ・eスポーツを含め、実際に自分も選手と一緒に競技をしている感覚にまで情報量を広げることが可能になるかもしれません。

3.グローバル化の進展

3.グローバル化の進展

日本はこれから「人口減少」「超少子高齢化」といった社会的な課題に差し掛かります。

そのため、国内市場は衰退していくことが予想されることから、グローバル化の進展がポイントになるでしょう。

スポーツDXにより、世界中のスポーツ産業がグローバル化することが予想されます。

例えば、世界中のスポーツファンがアプリケーションを通じてリアルタイムで国外の試合を観戦できるなどです。

世界のグローバル市場における競争が激化することが予想されますが、ポジティブに捉えるとスポーツDXが盛り上がることの裏付けになるでしょう。

今後のスポーツ界のDX化に期待しよう


本記事では、スポーツDXの概要と活用事例、メリットについて解説しました。

スポーツDX(デジタルトランスフォーメーション)は、スポーツ競技やスポーツビジネスにおいてデジタル技術を活用し、プロセスや価値を改善することを指します。

主に「選手のパフォーマンスの向上」「ファンエンゲージメントの向上」「ビジネスチャンスの拡大」を期待できます。

最後に、リーグ経営者やスポーツ連盟運営者におすすめのDXツールをご紹介します。

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