柔道の敗者復活戦とは?その仕組みとメリット・デメリットを徹底解説!
(※この記事は、2023年7月31日に更新されました。)
東京オリンピックでの柔道を見ていると、銅メダルが2人いることに気づかれた方もいらっしゃるのではないでしょうか。
これには柔道特有の「敗者復活戦」というシステムが背後にあります。
一度は敗れた選手に対して銅メダルが授与されるこの独特の制度は、一度敗退した選手が再び表彰台を目指すための道であり、観客にとっては試合の興奮を最後まで維持するドラマを提供します。
本記事では、この柔道の敗者復活戦について、その仕組みからメリット・デメリットまで、詳しく解説します。
最後まで読むことで、柔道の敗者復活戦についてより深く理解することができるでしょう。
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柔道とは
柔道は、日本が誇る伝統的な武道で、現代では国際的に認知され、広く競技スポーツとして行われています。
創始者である嘉納治五郎は、、柔道を「自己の利益を最善にすると同時に、他者の利益も追求すること」と定義しました。
柔道の競技は、畳の上で二人の選手が力と技を競い合います。選手たちは「柔道着」を着用し、「帯」で腰を締めます。
勝敗の決定は、完全な制御を示す一本取り(投げ技や固技)、優れた技を示す技あり(一本には満たないが)、あるいは部分的な制御を示す有効によって行われます。
柔道の敗者復活戦(3位決定戦)とは
柔道の敗者復活戦(3位決定戦)のルールとは、一度敗退した選手でも再びメダルを狙えるシステムです。
このルールはオリンピックなどの国際大会で採用されており、準々決勝で敗れた選手たちは敗者復活戦で再び戦うことができます。
この敗者同士の対決で勝ち進んだ2人は、それぞれ準決勝で負けた選手と対戦します。この負けた人の試合が3位決定戦です。
この勝者に対して銅メダルが授与されます。
その結果、柔道オリンピックでは金・銀に加えて2つの銅メダルが授与されます。
柔道における敗者復活戦(3位決定戦)の仕組み
ここでは、具体的に、柔道の敗者復活戦の流れをシンプルに解説していきます。
まず、大会が始まり、選手たちはトーナメントで試合を行います。
しかし、準々決勝(ベスト8)で敗れた選手たちは、本来ならばそこで大会が終わるのですが、敗者復活戦のある大会ではそこで終わりではありません。
敗れた選手たちは、再び新たなトーナメントである「敗者復活戦」に参加します。
これは、準々決勝(ベスト8)で敗れた選手たちだけで行われる小さなトーナメントのイメージです。
その敗者復活戦を勝ち抜いた2人が、それぞれ本トーナメントの準決勝で勝ち上がった選手と対戦します。
そして、その試合に勝った2人に対して、銅メダルが授与されます。
つまり、敗者復活戦のおかげで、準々決勝で敗れても、もう一度メダルを目指すチャンスが与えられます。
そして、その結果として、大会ごとに金、銀に加えて、銅メダルが2つ授与される形となります。
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柔道敗者復活戦のメリット
柔道敗者復活戦のメリットは主に3つあります。
・二度目のチャンスがある
・ドラマチックな展開がある
・スポーツマンシップの強化につながる
二度目のチャンスがある
柔道の敗者復活戦の最大のメリットは、二度目のチャンスがあることです。
まさに、選手たちは一度の敗北で全てが終わるわけではなく、銅メダルが授与されるチャンスが再度訪れます。
準々決勝で敗れた選手たちが再び立ち上がり、銅メダル獲得に向けて新たな挑戦を始めることが可能です。
二度目のチャンスは、競技者だけでなく、観戦者にとっても試合として面白い体験を提供し、スポーツの魅力を更に高めています。
ドラマチックな展開がある
柔道における敗者復活戦のもう一つの魅力は、ドラマチックな展開が生まれることです。
選手がベスト8で敗れ、一度は絶望的な状況に陥ったとしても、敗者復活戦を通じて奇跡的な逆転劇を演出するチャンスがあります。
こうしたダイナミックな展開は、観客や応援している人にとっても新たな望みが生まれ、予想外の結果が生まれる可能性があり、興奮を一層高めます。
ベスト8で敗れた選手が銅メダルを獲得するという感動を与える重要な要素と言えるでしょう。
スポーツマンシップの強化につながる
敗者復活戦はスポーツマンシップの強化にも寄与します。
一度は敗北を味わった選手が再度立ち上がり、自身と向き合う姿は、選手自身の精神力を育むだけでなく、他の選手や観客に対してもスポーツの真髄である敗北を乗り越えて挑戦し続ける姿勢を示します。
また、敗者復活戦は、敗北した選手への尊重の意識も深める重要な役割を果たします。
自分が一度は倒した選手が再び立ち上がり、勝利する可能性があることは、対戦相手を過小評価せず、全ての選手に対して敬意を持つことを促します。
これにより、スポーツマンシップの深化に寄与するとともに、競技全体の品格を高めます。
敗者復活戦のデメリット
ドラマチックな展開を生み出す敗者復活戦にも3つのデメリットがあります。
・選手の負担が増加する
・準決勝に勝ち残った選手にとって不公平となる
・トーナメント全体の競技時間が長くなる
選手の負担が増加する
敗者復活戦のデメリットとして選手の負担増加が挙げられます。
柔道は肉体的、精神的に非常にハードなスポーツであり、一度敗退した選手が再びリングに上がることは、その負担を増大させることでしょう。
また、敗者復活戦の結果によっては、同じ日に複数回の試合を戦うことになる可能性もあり、これは選手の体への負担となります。
これは特に年齢や怪我などの要素がプレイに影響を与える可能性がある選手にとって、大きな負担となり得ます。
準決勝に勝ち残った選手にとって不公平となる
敗者復活戦のもう一つのデメリットとして、準決勝に勝ち残った選手にとっての不公平さが挙げられます。
一度敗れた選手が再び試合に参加することは、その選手に新たなチャンスを与える一方で、最初から準決勝まで一度も敗れなかった選手から見ると公平性に欠けると感じるかもしれません。
具体的には、準決勝まで進出した選手が敗者復活戦で再度相対することになった選手に負けた場合、彼らはその試合結果により銅メダルのチャンスを失う可能性があります。
このように、敗者復活戦は一部の選手にとっては不公平な結果をもたらす可能性があるという批判が存在します。
トーナメント全体の競技時間が長くなる
敗者復活戦のもう一つのデメリットとして、トーナメント全体の競技時間が長くなることが挙げられます。
これは、敗者復活戦が開催されることで試合数が増え、その結果、トーナメント全体の時間が増大することを意味します。
一度敗れた選手が再び試合に参加することで、それだけ試合の数が増えてしまいます。
その結果、選手はより多くの試合に臨む必要があり、また観戦者や関係者も長時間、会場に滞在しなければならなくなる可能性があります。
さらに、試合時間が長引くことは選手の体力や集中力にも影響を及ぼす可能性があり、その影響は選手のパフォーマンスにも現れるかもしれません。
このような理由から、敗者復活戦の開催には批判的な意見も存在します。
次回オリンピックの敗者復活戦に注目しよう!
本記事では、柔道の敗者復活戦について、その仕組みやメリット・デメリットについて詳しく解説しました。
敗者復活戦は、一度敗退した選手に再びメダルを目指す機会を与えるシステムです。
準々決勝で敗れた選手が再度立ち上がり、銅メダルの獲得に向けて戦います。
この敗者復活戦は、選手の負担増加や、準決勝に勝ち残った選手にとって不公平さが生じることなどのデメリットがあります。
しかし、二度目のチャンスを選手に与えることで、彼らが立ち直り、再び競技に取り組む意欲が高まります。
また、敗者復活戦の試合はドラマチックな展開を生み出し、観客にとっても緊迫感のある興奮を提供します。
次回のオリンピックで柔道の敗者復活戦に注目して、選手たちの情熱と努力を応援しましょう。