2023年サッカー戦術トレンド分析|戦術の歴史と現代サッカー

2023年サッカー戦術トレンド分析|戦術の歴史と現代サッカー

(※この記事は、2023年8月21日に更新されました。)

この記事は、

「2023年サッカーのトレンドが知りたい!」

「現代サッカーの戦術とは?」

「サッカーのトレンドはどのように変化している?」

という方に向けて書かれています。本記事では、サッカーの戦術の歴史と最新!2023年トレンド戦術をご紹介いたします。

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そもそも戦術などのトレンドはどのように決まる?


そもそも戦術などのトレンドはどのように決まる?

近年のサッカー界のトレンドは、世界最高峰の大会で結果を残したチームによって決まります。

特にW杯で優勝したチームや、注目されたチームの戦術・フォーメーションがトレンドになる傾向にあるため、時代ごとにトレンドが存在します。W杯の連覇が難しいのは、どのチームもトレンドとなった戦術を徹底的にマークし、攻略の術を導き出しているからと言えるでしょう。

そこで、過去にどのような戦術がトレンドとなっていたのか、歴史を振り返ってみましょう。

サッカー戦術のトレンド変遷


サッカー戦術の変遷を以下表にまとめてみました。馴染みのある基本戦術から初めて見る戦術まで、歴史を振り返ると多くの戦術が存在することが分かります。

サッカー戦術のトレンド変遷

【1863〜1867年:ドリブル戦法】


ボールを中心にその周りを取り囲むようにしてのマスドリブルで攻め入り、相手ゴールを狙う戦術です。

守備においては、こぼれたボールを前に蹴り返すだけでした。

参考:サッカーの戦術の発展と現代サッカーの戦術

【1867〜1925年:キックアンドラッシュ】


攻撃はディフェンスのロングキックで相手ゴール前にボールを送り、フォワードが競り合って得点を狙う戦術です。

一方、守備に関しては「ドリブル戦法」時の守備の人数では対応が困難になったため、人数を増やした。

参考:キック・アンド・ラッシュ (Wikipedia)

【1925年〜1950年代:WMフォーメーション】


攻撃はセンターフォワードと両ウイングの3名が前方に位置し、両インナーの2名がやや後方に位置します。

このようにW字型となることによって、フォワード間のパスが多様化し変化に富んだパスワークが可能となりました。

守備に関しては、スリーバックシステムによるマンツーマンディフェンスの誕生が挙げられます。

参考:WMフォーメーション (Wikipedia)

【1950〜1960年代:カテナチオ】


イタリアで発展した守備的な戦術の一種であり、強力なディフェンスとコンパクトな守備組織を中心に構築されています。

またスイーパー(リベロ)と呼ばれる選手を導入することが一般的です。

スイーパーはディフェンスラインの最後尾に位置し、ボールがプレーヤーや守備ラインを抜けた際にバックラインをサポートします。

参考:カテナチオ (Wikipedia)

【1960〜1970年代:トータルフットボール】


オランダで発展した選手同士が柔軟にポジションを交換し、全員が攻撃と守備の役割を果たすスタイルを特徴とした戦術です。

この戦術は、個々の選手の多様な能力を最大限に活用し、ボールを保持して相手を支配することを重視しています。

参考:トータルフットボール (Wikipedia)

【1960〜2000年代:ゾーンプレス】


トータルフットボールの影響を受けて発展した守備的な戦術の一種で、守備チームが特定のエリア内で集中的なプレッシャーをかける戦術です。

この戦術では、守備ラインが狭く組織され、相手チームの攻撃を特定のエリア内に閉じ込めてボールを奪うことを目指します。

ゾーンプレスは年々進化を続け、現代のショートカウンターにも繋がる戦術となっています。

参考:ゾーンプレス (Wikipedia)

【1980〜2010年代:ティキ・タカ】


スペイン代表やFCバルセロナで話題となった戦術です。

ボールを保持し続けて短いパスと動きを用いて相手守備陣を崩し、攻撃を組み立てることを中心に展開されます。

ティキ・タカは高いテクニカルスキルと連携能力を要求するため、技術的に優れた選手が多いチームで特に効果的です。

参考:ティキ・タカ (Wikipedia)

【2000〜2010年代:ゲーゲンプレス】


 攻撃的な守備戦術の一つで、ボールを失った直後に即座にプレッシャーをかけ、相手がボールをコントロールしやすいスペースを制限することを目指す戦術です。

​​プレッシャーをかけるタイミングは非常に重要であり、ボールを失った瞬間に迅速に反応してプレッシャーをかける必要があります。

高い強度の動きとプレスを維持するために、選手たちは体力を保つことが重要です。

参考:ゲーゲンプレス

【2010〜2014年:ポゼッション】


2010年南アフリカW杯でスペインが初優勝したことで話題になったポゼッションサッカー。

細かくパスを繋ぎながらボールを保持することに重点を置き、相手に攻撃の機会を与えず、ゲームの支配権を握ることを目指します。

参考:ポゼッション (Wikipedia)

【2014〜2018年:ショートカウンター】


2014年ブラジルW杯で前回大会王者であるスペインを予選敗退に追い込んだ、オランダやチリのショートカウンターが話題となりました。

前線からボールを奪いに行き、ボールを奪ってすぐに縦に素早い攻撃で攻め込む戦術です。

参考:堅守速攻 (Wikipedia)

【2018〜2022年:ポゼッション型ショートカウンター】


2014年で話題となったショートカウンターは2018年ロシアW杯でも多用されていました。

優勝したフランスの、ショートカウンターにポゼッションの要素を加え、ボールを繋ぎつつ縦に早いサッカーが注目を集めました。

【2022〜現在:ポゼッション型ショートカウンター】


2022年のカタールW杯では、スペインやイングランド、ポルトガルが大会全体のポゼッション率トップ3(約70〜60%)でしたが、結果が出ませんでした。

一方で、モロッコや日本など、ポゼッション率が低く(約35%)ても結果を残しているチームがあったことから、ポゼッションの是非が問われる大会となりました。

とはいえ、決勝に残ったアルゼンチンとフランスは大会全体でポゼッション率50%以上であったため、ある程度のポゼッション率は必要なのではないかと考えます。

上記のように戦術は大きく進化していますね。

さらに最近では、マンチェスター・シティが2022-23シーズンで”トレブル”を達成(プレミアリーグ、FAカップ、UEFAチャンピオンズリーグ)したことによって話題となり、2023年及び今後の戦術トレンドにも注目が集まっています。

ということで、ここからは2023年サッカーの戦術のトレンドを解説していきたいと思います。

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2023年サッカー界のトレンド!戦術を紹介


2023年サッカー界のトレンド!戦術を紹介

2023年のトレンドとなっているサッカーの戦術は以下の通りです。

  1. アイソレーション

  2. 可変システム

  3. ショートカウンター

それぞれの戦術に対し、メリット・デメリットも含めて詳しく見ていきましょう。

2023年サッカー戦術トレンド①:アイソレーション


アイソレーションとは、意図的に1vs1の状況を作り突破を図る戦術です。

日本代表の三笘選手や伊東選手のように、ドリブルでの突破力に優れた選手を意図的に孤立させ、1vs1の状況を作り出して攻め込みます。

マンチェスター・シティはもちろん、三笘選手の所属するブライトンでも同じような戦術を取り入れています。

このアイソレーションを作り出すための戦術として、以下3点があります。

  • 偽サイドバック

  • 偽9番(0トップ)

  • オーバーロード

【偽サイドバック】


通常サイドバックとしてプレーする選手が攻撃時のみミッドフィルダーとして攻撃に加わり、数的優位な状況を作り出す戦術です。

サイドバックが内側にポジションを取ることで、ウイングの選手にアイソレーションの状態を作り出す事ができます。

現在マンチェスター・シティからバイエルンへレンタル移籍中のカンセロ選手は”カンセロロール”と呼ばれるほどの偽サイドバックの代表的な選手です。

【偽9番(0トップ)】


通常センターフォワードのポジションにいる選手が、ミッドフィルダーの選手の位置まで下がり、ゴール前で数的有利を作り出す戦術です。

センターフォワードが下がることで相手センターバックが付いてくる際、相手サイドバックはカバーのために内側へポジションを取らざるを得ません。

そのため、ウイングの選手にアイソレーションの状態を作り出す事ができます。

【オーバーロード】


特定のエリアやサイドに選手を集中させ、空いたスペースを活用する戦術です。

オーバーロードすることで自然と逆サイドにアイソレーションの状態を作り出す事ができます。

他にも、選手間の距離が近くなることで、パスのテンポが良くなったり、相手にボールを奪われてもすぐに回収しやすいというメリットもあります。

アイソレーションのメリット・デメリット

アイソレーションにおけるメリット・デメリットは以下の通りです。

 アイソレーションのメリット・デメリット

2023年サッカー戦術トレンド②:可変システム


可変システムとは、攻撃時:3-5-3・守備時:4-4-2といったように、状況に応じて戦術やフォーメーションを流動的に変更する戦術です。

相手の強みや弱みを見極め、最適な戦術やフォーメーションを選んで対応する事で、有利な状況を作り出します。

前述したアイソレーションやアイソレーションを作り出すための戦術は可変システムの一部であり、その中の攻撃中心の内容ですが、可変システムは守備の際にも有効的です。

この可変システムが主流となり、偽サイドバックの普及からプレミアリーグ(2022-23シーズン)では、3バックの減少が見られました。

マンチェスター・シティはこの可変システムを駆使し、トレブルを達成したと言っても過言ではないでしょう。

可変システムのメリット・デメリット

可変システムにおけるメリット・デメリットは以下の通りです。

可変システムのメリット・デメリット

2023年サッカー戦術トレンド③:ポゼッション型ショートカウンター


前述している通り、ポゼッション型ショートカウンターとは、相手からボールを奪ってからコート全体を広く使いながらポゼッションをしつつ、空いているスペースに素早く攻め込む戦術です。

三笘選手の所属するブライトンは、このポゼッション型ショートカウンターとアイソレーションを併用した攻撃を武器としています。

このようなポゼッション型ショートカウンターを採用するチームが増えた影響で、プレミアリーグ(2022-23シーズン)では、スルーパスの使用頻度が過去5年間で最多となりました。

プレミアリーグは攻守ともにトランジションが非常に早いため、より縦へ早い攻撃を仕掛けるためにスルーパスの頻度が増加したのでしょう。

また、マンチェスター・シティのハーランド選手のように、フォワードのポジションでスピードがあり強い選手が出てきたことも1つの原因と考えられます。

ポゼッション型ショートカウンターのメリット・デメリット

ポゼッション型ショートカウンターにおけるメリット・デメリットは以下の通りです。

ポゼッション型ショートカウンターのメリット・デメリット

2023年注目のサッカー戦術は3つ!


2023年に注目されているサッカー戦術は3つ:アイソレーション、可変システム、ポゼッション型ショートカウンターです。

サッカーの戦術が目紛しく進化した現代では、それぞれの戦術の強みや弱みを理解した上で選手やチームの強みを特定のチームに対して最大限に活用できるようにフォーメーションや戦術を工夫することが大切です。

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