高校野球「対外試合禁止期間」とは?設けられている理由&期間の過ごし方
(※この記事は、2023年6月19日に更新されました。)
高校野球は日本全国で親しまれているスポーツです。夏の甲子園をはじめとした数々の試合は、全国の野球ファンに感動を与えてくれます。
そんな高校野球には、例年12月1日から翌年3月の第1土曜日までの間「対外試合禁止期間(アウト・オブ・シーズン)」と呼ばれる他校との対外試合が行えない期間が存在します。
なぜこのような制度があるのでしょうか?
本記事では、高校野球に対外試合禁止期間が設けられている理由と、その期間中に高校球児たちはどのように過ごしているのかについて詳しく解説していきます!
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対外試合禁止期間(アウト・オブ・シーズン)とは?
「対外試合禁止期間」とは、高校野球において他校との練習試合など対外試合を禁止されている期間のことです。
アウト・オブ・シーズンとも呼ばれ、いわゆるオフシーズンを指します。
高校野球では、日本高等学校野球連盟の規定により「12月1日〜翌年3月8日」までを対外試合禁止期間と定めています。
ただ、センバツ高校野球の開幕日を考慮して、ここ数年、理事会での承認を受けて、対外試合解禁日は「3月の第1土曜日」になっています。
また、海外交流など特別な事情の場合は、日本高等学校野球連盟の承認を得れば期間中であっても試合が可能になります。
そしてこの期間に、自校内で部員を分けて紅白戦を行うことや、現役選手とOBが練習試合を行うのは問題ありません。
対外試合禁止期間(アウト・オブ・シーズン)は、高校野球独自のルールで、大学や社会人、少年野球、女子野球などは該当しません。
なぜ対外試合禁止期間が設けられているのか?
対外試合禁止期間が設けられている理由は大きく4つあります。
①地域間格差の解消
日本国内には、温暖な地域と寒冷な地域が存在します。北海道や東北などの寒冷地では、積雪や凍結といった自然条件により、冬季に野球の試合を行うことが難しいです。
年間を通じて試合を行える地域との間で不公平が生じることを防ぐために、対外試合禁止期間が設けられています。
②学業とのバランスを保つため
高校生活は野球だけでなく学業も重要な要素です。一年を通して試合が続くと、学業に専念する時間が減ってしまう可能性があります。
そのため、一定期間試合を行わないことで、高校球児たちの勉強時間を確保することを目指しています。
③高校球児たちの健康管理・怪我予防
野球は身体に高い負荷をかけるスポーツです。
特にピッチャーは、肩や肘などに大きな負担がかかります。
一年を通して高強度のトレーニングや試合が続くと、怪我や事故を引き起こす危険性が高まります。
対外試合禁止期間は、まだ高校生で身体的にも成長段階でもある選手たちの体調管理やリカバリー期間としても重要です。
④冬季に試合をするリスクを減らすため
冬季に試合を行うと、気象条件の影響で高校球児たちの健康にリスクが伴います。
例えば、気温が低い状態が続くと筋肉や関節の動きが悪くなるため、怪我が発生しやすいです。
また、冬場になると積雪や凍結によりグラウンドが滑りやすくなるため、事故の危険性も高まります。
さらに、大人数で行う野球は風邪やインフルエンザなどの集団感染もしやすいです。
冬期に試合を控えることで事故やインフルエンザを防ぎ、選手の安全性を確保することを目的としています。
ダイアモンドスケジュールを使えば、練習日や試合日のスケジュール管理・共有、さらには練習場所の利用可能時間なども一括管理することが可能です🙆♂️
試合ができない期間の過ごし方
対外試合禁止期間は、学生選手たちの基礎体力の向上や身体的・精神的なリフレッシュ、勉強に集中するための大切な期間です。
ここからは、対外試合禁止期間に学生選手たちはどのように過ごしているのかについて解説していきます。
学業に専念する
高校生は学業とスポーツを両立しなければいけません。
野球だけに時間が偏り過ぎないように、一定期間、勉強に専念する時間を設けることはとても大切です。
対外試合禁止期間に、理解しきれていない範囲の復習や学期末テストの準備などを行い、学業面がおろそかにならないように対策しましょう。
基礎体力を強化する
高校野球の対外試合禁止期間は、身体を休めるだけでなく基礎体力をつけるためのトレーニングを行う絶好の機会です。
基礎体力をつけることで、持続力や集中力を保てます。
また、心肺機能や体幹を強化することで怪我を予防する効果もあります。
技術を磨く
試合では結果を追求しなければいけないため、新たな技術を試す余裕がありません。
対外試合禁止期間は、選手一人ひとりの技術を見直し、新たなスキルを取り入れ反復練習するための大切な時間でもあります。
例えばバッティングならば、スイングの見直しや力の入れ方の調整、安定してボールに当てる技術などを磨くことが可能です。
ピッチングならば、投球フォームの見直し、新たな球種の練習ができます。
目標設定を行う
対外試合禁止期間中は実戦から一時的に離れるため、自己分析の時間を作ることができます。
この期間で短期的・長期的な目標を明確に設定することで、選手自身のモチベーションを維持し、技術や戦略を向上させることができます。
短期的な目標とは、例えば「体幹力を強化する」「投球の精度を上げる」「打撃力を向上させる」などのアクションです。
これらは日々のトレーニングのモチベーションを高め、具体的な成果につながります。
一方、長期的な目標とは、シーズン全体を通じての大きなビジョンを描くことです。
このビジョンは、選手や指導者などチーム全体の意識を高め、日々の取り組みに方向性を与えます。
次のシーズンに向けてスケジュールを組む
次のシーズンを成功させるためには、計画的な準備が非常に大切です。
大会や試合の日程を確認し、各期間(オフシーズン、プレシーズン、インシーズン)で選手たちが何を達成すべきかを決定します。
シーズンごとの目標を設定したら、それに向けた具体的なトレーニングや活動のスケジュールを作成しましょう。
達成したい成果や伸ばしたい技術、強化したい部分を列挙し、それぞれ適切な時間を割けるようスケジュールに反映させます。
スケジュールを立てるうえでは、予期せぬ事態や選手の状態変化に応じて調整が必要なケースもあります。
そのため、スポーツスケジューリングツールなどを活用して、効率的にスケジュールを管理しましょう。
まとめ
今回は、対外試合禁止期間(アウト・オブ・シーズン)とは何か、なぜそのような期間が設けられているのかについて解説しました。
対外試合禁止期間は、ただ公式戦や練習試合ができないだけの期間ではありません。
選手の体調管理や学業とのバランス、基礎体力の向上のために重要な時間です。
この期間を有効活用しバランス良いスケジュール管理を行うことで、次のシーズンに向けて万全な準備を整えることできます。
最後に、野球の試合の企画や開催、練習日の管理を簡単に行えるツールをご紹介します。
ダイアモンドスケジュールは、野球チームのスケジュールが一括管理できるうえ、一部の機能を無料で使えるスポーツスケジューリングツールです。
手作業では時間がかかってしまう細かい条件設定なども簡単に行えます。
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