スポーツICTとは?ICTのメリット4つと利用例を紹介!
(※この記事は、2023年3月13日に更新されました。)
「チームの練習にICTを活用してみたい!」
「スポーツにテクノロジーを導入する方法が知りたい」
とお考えの方はいらっしゃいませんか?
近年ではスポーツ分野にもIT技術の導入が進んでおり、そのなかでもスポーツICTが注目を集めています。
今回はスポーツICTについて詳しく解説し、実際に活用されている事例もいくつかご紹介します。
指導者やリーグ責任者でICTを活用したいとお考えの方は、ぜひ本記事を参考にしてください。
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スポーツICTとは?ICT利用の例は?
ICTはスポーツ以外の分野でも使われている言葉で、「Information and Communication Technology」、つまり情報通信技術という意味です。
スポーツ分野においてコンピューターやアプリを活用することを指します。
主に以下の場面でよく使われています。
選手のトレーニング
戦略立て
試合の補助
試合観戦
ICT活用でアスリートのデータ分析の実証実験(20211104OA) - YouTube
このようにスポーツICTは選手のトレーニングをはじめ、スポーツを楽しむ観客にとっても重要な技術といえます。
スポーツICTのメリットとは?4つ紹介
それではICTを活用することで、どんな効果があるのでしょうか。
大きくわけて4つのメリットがあります。
メリット①パフォーマンスの向上につながる
ICTを活用すると、選手のデータ測定や記録ができます。
すると「どのくらいのスピードで走っているのか」「シュートの成功率はどのくらいか」などのデータが得られるでしょう。
そのデータを元にすれば、指導者はより効率的なトレーニングメニューを組むことができます。
また、疲労した状態でのトレーニングはケガにつながる恐れもありますが、選手の疲労度をデータ化する技術も開発されました。
疲労度がデータ化されれば、無理のない範囲でのトレーニングができるため、選手のコンディションを良好に保てます。
そのためICTの活用は、選手のパフォーマンス向上につながるのです。
メリット②戦略が立てやすくなる
ICTを使えば自チームだけでなく、相手チームの選手についてもデータ分析ができます。
バレーボールの試合で、タブレットを持った指導者が選手へ指示を出している場面を見たことはあるでしょうか。
相手チームのデータを元にICTが分析を行うと、相手チームの弱点や狙い目がわかるため、監督はそれを元に指示を出しているのです。
ICTを活用すれば高精度な分析ができるので、効果的な戦略が立てやすくなります。
メリット③試合の公平性が保たれる
審判の補助として、ICTが導入されるケースは増えてきました。
誤審のリスクや審判の私情が入る可能性が下がるので、試合の公平性につながります。
審判の補助としてICTを導入しているのは、たとえば以下の競技です。
VAR(サッカー)
ホークアイ(テニス)
AI体操採点システム(体操)
人間の目では判断できないスピードであっても、AIであれば的確に判断できます。
今後も審判の補助としてICTが導入される場面は、増えていくかもしれませんね。
メリット④スポーツ観戦のエンターテインメント性が高まる
スポーツの試合には、どうしても観客にとっての「待ち時間」があります。
その時間を利用して試合のリプレイを見たり、選手の詳しい情報を見たりできれば、満足度の高いイベントとなるでしょう。
ICTの活用で、こうしたスタジアムが増えてきています。
ライブビューイングや、ドローンを使ったカメラ撮影もスポーツICTの一つといえます。
こうした技術を取り入れることで、ますますスポーツ観戦のエンターテインメント性は高まっていくはずです。
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企業のスポーツICT取り組み事例4選
企業のなかには、スポーツICTを積極的に進めているところも多いです。
今回は4つの事例をご紹介します。
事例①富士通×バスケットボール
富士通は2016年にJBA、B.LEAGUEとパートナー契約を結び、以下のICTを提供することとしました。
データ・マネジメントサービス:選手や指導者のデータを一元管理するシステム
デジタルマーケティングプラットフォーム:ファンへの情報提供やプロモーションなどマーケティング活動の支援システム
スマートアリーナソリューション:個人技術やチーム力、エンターテインメント性の向上を図るシステム
参考:日本のバスケットボールの未来をICTでサポート /富士通
また富士通の女子バスケチーム「レッドウェーブ」が練習する体育館には、8つのカメラがあります。
選手のフォーメーションやシュートの成功率などを記録し、そのデータを分析して練習に活かしているのです。
事例②NTT×サッカー
NTTは2016年、大宮アルディージャのホームスタジアムである「NACKS5スタジアム大宮」をスマートスタジアム化に着手しました。
スタジアム内のWi-Fi環境を整備
売店にクラウドPOSを導入
入場ゲートのデジタル化
キャッシュレスの推進
スマートスタジアムの取り組みはさらに広がり、ほかのスタジアムでもWi-Fi環境やDAZN(ダゾーン:ライブストリーミングサービス)が整いはじめています。
スポーツICTの活用で、新しい観戦スタイルが増えているのです。
さらにNTT SPortictではAIカメラ「Pixellot」を使った映像配信を進めており、こちらはサッカー以外のスポーツでも広く使われています。
事例③KDDI×野球
2019年、KDDIはARグラスを使った実証実験を行いました。
試合会場の熱気や盛り上がりを肌で感じながらも、ARグラスには次のような情報が映し出されるようになっています。
選手の戦績
中継映像
ホットゾーン
試合テキスト速報
スコアボード
方向別打率
引用:KDDI トビラ
さらに2020年には横浜DeNAベイスターズとパートナーシップ契約を結び、横浜スタジアムのスマートスタジアム化と、バーチャル「横浜スタジアム」の構築を目標としました。
au 5Gやau PAYなど、KDDIの力を活かしたスタジアム作りが行われています。
スポーツICTを活用し、スタジアムのエンターテイメント化を目指しているのです。
事例④オンキヨースポーツ株式会社×食事トレーニング
引用:food coach - アスリートのための食トレアプリ
オンキヨースポーツ株式会社がリリースしたのは、選手の食事トレーニングをサポートするためのアプリ「food coach」です。
至学館大学のスポーツ栄養サポートチームが開発したアプリで、食べたものを選ぶとAIが自動的に栄養価を計算してくれます。
個人での利用もできますし、チーム用管理画面を使えば、監督やコーチがチームをまとめて指導することもできます。
スポーツにおいて重要な食事面を、ICTを用いてサポートしている事例の一つです。
スポーツICTは資金面に不安が残る
スポーツICTの活用が進んでいる一方で、課題もあります。
その一つは、スポーツICT化を進めるには巨額の資金が必要ということです。
政府によると、スポーツビジネスの市場は「2025年に15兆円」が目標となっています。
ただそのための資金をどうするのか、という点は明確になっていません。
またAIは高精度なデータ分析ができる一方、分析のためには大量のデータが必要です。
データをどう収集し、保存し、活用していくのか、今後も検討が必要かもしれません。
今後もスポーツ×ITに注目!
ここまでスポーツICTについて、事例を交えて詳しく解説してきました。
ICTにはまだ課題もあるものの、これからのスポーツ市場を大きく変える力となるでしょう。
またスポーツ分野には、身近なところで取り入れられるITツールも多いです。
たとえばダイアモンドスケジュールもその一つで、リーグ表の作成や試合の日程調整など、スケジューリングに役立ちます。
スケジュールの作成・共有はもちろん、ダブルブッキングの防止や時間帯などの考慮条件の設定など、細かくカスタマイズも可能です。
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